フローレス島・コモド島

フローレス島 — イカット、カルデラ、原始人
フローレス島は東西に細長く、活火山やケリムトゥ山のカルデラ湖、乾燥したサバンナや緑滴る熱帯の森、サンゴの海など地形や自然の変化に富んだ島です。しかし、この島を訪れる旅人はあまり多くありません。フローレスの東部はイカット織物で有名です。各村それぞれにご自慢のモチーフがあり、村の女性は農作業の合間に草木染めの織物を丁寧に織っています。西部のバジャワ周辺には伝統を守る古い村々が散在します。ベナ村はイネリエ山の麓に位置する伝統的な信仰を色濃く残す村です。茅葺屋根の伝統家屋に囲まれるように、先祖の霊を祀る石碑が村の中心に置かれています。
フローレス島は人口の8割以上がカトリック教徒ですが、伝統的な宗教であるアニミズムの影響も色濃く残っています。また、この島にはリオ人、ンガダ人、シッカ人、ソア人など多くの民族が散在します。東部の住民は肌の色が黒く縮れ毛のパプア系ですが、他の島から近年移り住んできたビマ人(スンバワ島)、ブギス人やマカッサル人(スラウェシ島南部)、ソロール人(ソロール島)、サヴ人(サヴ島)なども住んでいます。
最近、フローレス島は世界中の考古学者から並々ならぬ注目を浴びています。2003年、リアンブア洞窟(Liang Bua)で1万2000年前のものと推測される身長1メートルほどの成人女性の人骨が発見され、『ホモ・フローレシエンシス』(Homo floresiensis)と命名されました。この女性は北京原人やジャワ原人と同じホモ・エレクトスに属する考えられていますが、定説ではホモ・エレクトスは数十万年前に絶滅したとされています。
地元の人々によると、洞窟は死後の世界に通じていて、そこから迷い出てきた小人が住んでおり、村人たちはヒョウタンの器に食べ物を入れて洞窟の入り口に供えた、という伝説が残っているそうです。
フローレス島には隠されたなぞがまだまだ残っています。
- ミステリアスな3色の水をたたえたケリムトゥ山のカルデラ湖
- 各村で異なるモチーフのご自慢のイカット織物
- ユニークな伝統家屋が残る村々
- サンゴ礁でダイビングやシュノーケリング
- 世界遺産コモド島への玄関口
- 温泉でリラックス
ピンクビーチとシュノーケリング
フローレス島の最西端にあるラブハンバジョは、地元の漁港として、また、世界遺産コモド島、リンチャ島への船が発着する港として栄えています。ラブハンバジョの名前の由来は、舟で一生を過ごす漂海民『バジャウ人(BajoまたはBajau)の港(Labuhan)』という意味です。付近の漁師はバジャウ人やブギス人の子孫だといわれています。コモド・リンチャ島への航海の途中では世界に7カ所しかないピンクの砂のビーチのうちのひとつ、パンタイ・メラで海水浴やシュノーケリング、ダイビングが楽しめます。
コモド島とリンチャ島
世界自然遺産に指定されているコモド島、リンチャ島には世界最大のトカゲ、コモドドラゴン(Varanus komodoensis)が生息しています。地元ではオラ(ora)と呼ばれるこの巨大トカゲは、オスの成体で体長3メートル、体重150キロ以上に達しますが、コモド・リンチャ島周辺にしか生息しません。付近の海は潮流が激しいため、生態系が外部から隔離され、古代からの姿を残せたということです。
コモド・リンチャ島は植物の少ない乾燥地帯ですが、その海はカラフルなサンゴであふれ、大小様々な熱帯魚たちの楽園になっています。
伝統のイカットとクジラ漁、レンバタ島
フローレス島から東方向に数えて3番目のレンバタ島はインドネシアの中でももっとも旅人が少ない島のひとつです。 イレアペ山のふもとの村々では地元で採れる綿を手で紡ぎ、草木染めから機織りまですべて手作りというイカットを生産しています。 また、島の南、ラマレラ村は村総出でマッコウクジラを銛でつく勇壮なクジラ漁を残しています。







